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三因制宜(さんいんせいぎ) その2

2017.07.11

前回のお話。

三因制宜(さんいんせいぎ) その1

 

今回は”因時制宜(いんじせいぎ)”について。

なんとなく難しい感じがしますが、治療を行うのに”時(とき)”を大事にしているということ。

では、”時”に何が含まれるかというと「季節、時間、月齢」などがなります。

 

”季節”は大きく春夏・秋冬とわけたら、春夏は暖かい季節で身体は発散にむかっています。

秋冬は寒い季節で身体は熱を逃がさないよう収斂に向かっていきます。

ですから、春夏は発散して治る病は治しやすい…となるわけです。

 

”時間”も季節と似ていて、今の夏でも日中は嫌になるほど暑いですが、日が落ちた時間になると少し涼しい。

同じ夏であっても、”時間”によって発散しやすい時間や収斂しやすい時間があるのです。

 

”月齢”については先日少し触れましたが、満月の時はエネルギーに満ち、新月の時はエネルギーが少なくなっています。

ですから、身体が弱っている人は新月に向かっていく時は注意が必要と考えて鍼灸治療をしています。

 

西洋医学では治療をするにあたって”時”を考慮して薬を変えることはしません。

ですが、東洋医学では”時”を含めてベストの治療を組み立てています。

 

簡単ですが”因時制宜”については終わりにします。

次回は”因地制宜”について。