
アイルランド出身の劇作家サミュエル・ベケットの作品に、
”ゴトーを待ちながら”
という作品があります。
この作品は題目通り、ゴトーさんを待つ2人の男の話。
その2人の男はゴトーさんに会ったことはありません。
そして、なぜ待っているのかを説明されないままストーリは続いていきます。
で、最後は会わずに終わってしまいます。
ゴトーは何者なのか。
2人の男はどのような背景があって待っているのか。
色々な解釈ができる話として有名なお話だったりします。
現代は”待つ”ということを極力避ける時代になっています。
きっと現代ならゴトーの携帯に電話したり、メールしたり。
どんな人かわからなかったら、ネットで検索して情報を集めようとします。
待たずに結果を欲しがる。
今の人の中にはそんな感覚が知らないうちに芽生えているのかもしれません。
じっと待つ。
それで得られるいい結果が意外とあるかもしれません。
そんなことを思った今日この頃。