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疲労感という症状をどう考えるか。その3

2017.04.10

ここまでの話。

疲労感という症状をどう考えるか。その1

疲労感という症状をどう考えるか。その2

 

今回は少し専門的な話ですが、”疲労”は東洋医学でどこが関わるかという話。

黄帝内経の六節臓象論篇に「肝者罷極之本」とあります。

これは「肝は罷極と関係が深いよ!」という意味になります。

 

では、”肝”と何をしているのか。”罷極”はどんな意味なのか。

まず、”罷極(ひきょく)”には筋肉の疲れや緊張と弛緩という意味があります。

肝という内臓には”疏泄(そせつ)”という気(エネルギー)や血を巡らせる働きがあり、他に精神活動にも大きく関わります。

ですから、「筋肉の疲れや緊張・弛緩は肝の巡らせる働きや精神活動が関与するよ!」ということになります。

この肝の機能低下があると疲れが取りにくなり、精神的な疲れによって筋肉の疲れがでるわけです。

 

この肝の内臓が喜ぶことは、ゆったり身体を動かしたり、酸味があるものを食べたりすることです。

最近、疲れが取れにく人に睡眠をとって休むことも大切ですが、散歩やストレッチなど軽く身体を動かしたり、お酢や梅干しなど酸味があるものを食べてみてはいかかでしょうか。