
ここまでの話。
前回は東洋医学では「八鋼弁証」という方法を使って病を分析し、治療方針を決める!
というお話でした。
では、今回はその8つ網の内容についてです。
まずは「表裏」から。
「表裏」というのは、病の位置。
どこにあるのかを知るための網になります。
「表」とは身体の表面に病があること。
表面といっても皮膚にあるといった意味ではありません。
東洋医学・鍼灸医学での「表」とは、風邪の初期症状になります。
東洋医学・鍼灸医学が考える風邪の初期症状とは”寒気”レベルを含みます。
なんとなくゾクゾクした。そこから、風邪の初期症状と捉えます。
「裏」とは身体の裏に病があること。
「表」以外を「裏」と考えています。
もう少しわかりやすく言うと、内臓や骨や筋の病、皮膚疾患もこの「裏」に当てはまります。
ですから、多くは「裏」の位置にあるといえます。
病の位置を考える時に、
「表」にあるのか、「裏」にあるのか。
または「表」と「裏」にあるのか。
「表」と「裏」にあるならどちらのウエイトが大きいのか。
そんなことを考えるわけです。
1度は経験したことがあると思う”寝違え”
普段から肩こり・首こりがあって、寝ている時に痛めた。
これは筋肉が痛いのだから、「裏」の位置だ!と考えがちです。
ですが、問診をしていくと
「起床時に寒い感じがして、だんだん首が強張ってきた」
といった情報があったりします。
そーなると「表」の位置に病がある可能性がある!
っとなるわけです。
慢性的な肩こり・首こり(裏)に病があった所に、寝違えのきっかけとして起床時の冷え(表)が関係している。
「表」と「裏」に病がある可能性が高い!
っといった感じで治療の方法を考えていきます。
これが東洋医学・鍼灸医学が考える病分析の「表裏」になります。
次は寒熱についてです。