ここまでの話。
前回は八鋼の「表裏」についてでした。
今回は「寒熱」についてです。
「寒熱」は病の性質を知るための網になります。
「寒」とは冷えの性質がある病。
例えば、外気の影響で冷えてしまったり、冷たい物を飲みすぎたり、生ものの食べ過ぎ。
このような影響を受けた時に発症します。
他に、身体を温める作用が低下した時にも起こります。
「熱」とは熱の性質がある病。
例えば、外気の影響で暑さに負けたり、辛い物の食べ過ぎ、ストレスや飲食過剰で消化が上手くいっていない。
このような影響を受けた時に発症します。
他に、身体を冷やす水分が不足した時にも起こります。
この「寒熱」の判断を間違えると、
熱の病に更に熱を、冷えの病に更に冷やすことになります。
そうすると症状はみるみる悪化し、抵抗力の弱い方だと命をも危険にさらすともあります。
ですから、問診で飲食の状態や二便の状態等を聞き「寒熱」を見極めようとするのです。