ここまでの話。
今回はこの人をご紹介。
優しさが伝わる微笑みですね。
ハインツ・コフート。
ドラマDr.倫太郎が実践している心理学、コフート心理学を作った方です。
コフートはフロイトやユングとは異なり患者さんの”無意識”をあれこれ詮索するものではありません。
アプローチするのは”意識レベル”や”前意識レベル”にある心。
その心に共感することを一番の目的としています。
言い換えると、患者さんが”意識している世界”を明確にし、本物であることを感じさせること。
患者さんが明確ではないけど抱えている感情や本音を、共感を通して明確にしていく。
これを大切にしています。
人間は自分の本音や感情をすべて意識しているわけではありません。
特に最近は”KY”という言葉があるようにその場に順応しようとしたり、本音と建て前の境界線がわかりにくい。
このような方から本音を引き出すには、心の少し深い所からあぶりだすことが必要です。
この時に”無意識レベル”を探り解釈を加えて指摘しても、患者さんは納得しにくい。
なぜなら、普段認識することができない”無意識”のことだからです。
コフートは”意識レベル”や”前意識レベル”にアプローチしていきます。
ですから、明確に認識していなくても指摘されると、「そうかもしれない」と思う。
そのように自分が意識出来るレベルの心に”共感”を通して、ボンヤリしていた曖昧な心を明確にしていくのです。