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月と身体の関係 その3

2016.07.28

ここまでの話。


月と身体の関係 その1


月と身体の関係 その2


 


今回も『黄帝内経』の中から紹介します。


黄帝内経・素問「繆刺論篇第(63)」


”…以月死生爲數.


 月生一日一痏.二日二痏.十五日十五痏.十六日十四痏”


 


意訳すると…


”鍼を刺す数は、月の生死(満ち欠け)によります。


  月が生まれて1日目は1本、2日目は2本、15日目は15本、16日目は14本” by佐藤意訳


 


繆刺論(びゅうしろん)とは刺絡(しらく)という出血をさせる治療法について記載されています。


痏(い)とは傷という意味があり、出血させるために傷をつけたようです。


また、その傷の数は15日の満月を境目に数が減っています。


これは月の満ち欠けが気血に影響しているからだと考えられます。


 


「月をみてこの数通りに治療をしなさい!」


という意味より、


「気血の盛衰に注意して刺絡をするべきだ。


 その1つの物差しに月の満ち欠けがあるよ」


という意味だと私は思います。


このように血を失う治療法をする時に、月の満ち欠けを重要としていたわけですね。