
寒い日が増えてきましたね。
寒くなるとよく言われる症状の1つに”冷え症”があります。
今回は”冷え症”について日頃思っていることを書いてみました!!
まず、”冷え症”と聞いて一番最初に頭に浮かぶのは、足や手の冷えだと思います。
女性の53%に”冷え症”があるそうですが、西洋医学には”冷え症”という病気はありません。
では、どのように考えるかというと血行不良や筋肉量に注目し運動を指導する場合や、思春期や更年期の人が訴えることが多いため自律神経の異常と考えて対策を提案することが多いようです。
東洋医学では”冷え症”はすでに病の始まりと考えますが、東洋医学の”冷え症”は内臓も含まれる考え方となります。
今回は話が複雑になりすぎるので”手足の冷え症”に限定してお話をしていきます。
『”冷え症”には生姜がいい!』
『足腰にカイロを貼ったら大丈夫!!』
などの対策がありますが、私は少々疑問を感じています。。。
”冷え症”だからといって”冷え”のみに注目をし治療・対策をすることは東洋医学の戦略としては充分な戦略とは言えません。
東洋医学の視点で考えるときに大切なことは陰陽論。
陰陽論をざっくり説明すると、対立しつつも統一している。そんな考え方になります。
例えば、昼間(陽)と夜(陰)があって一日があります。
昼間と夜は性質が全く異なりますが、それぞれがバラバラに存在するのではなく、統一していることで一日ができています。
また、これは固定的でなく夏至や冬至など動的に均衡を保っています。
”冷え”を治したいなら、その逆である”熱”がどうなっているのか。
”冷え”足にあるなら、全体のバランスとして頭や顔、上半身はどうなっているのか。
手足の末端に”冷え”があるなら、体の中心の体幹はどうなっているのか。
このような考え方非常に大切になります。
例えば、足の冷えと同時に、顔の暑さやイライラするようなことがあった。
その場合は、上の熱に対してアプローチすることで”足の冷え”がよくなる。
そんなこともあります。
(もちろん、”冷え”が原因の中心で温める施術をすることもありますよ!!)
足に冷えに困っていたとしても、本当に原因は”足の冷え”なのか?
そのようなことを考えながら問診をし、身体の状態を観察して戦略を練って鍼灸の施術をしていきます。
なので。。。
『”冷え症”だから〇〇穴にお灸をしましょう!』
そんな考え方や施術には疑問がある。
そんな風に思っています!