東洋医学は、症状と同じぐらい”体質”を大切に考えて治療を進めていきます。
鍼灸治療でもそうですが、漢方も同じです。
『傷寒雑病論』という漢方の聖典と呼ばれている本が東洋医学にはあります。
この本は”風邪”についての本で100種類以上の漢方薬の処方が載っています。
100種類の”風邪”の原因があると考えて、漢方薬が変わるのではありません。
”風邪”という、外から襲ってくる邪に対してそれを受ける側(人)の問題。
つまり、受ける側がどのような状態かによって100種類以上の漢方薬を使い分けて対処していたのです。
つまり、”体質”を考えて治療を進めていたわけです。
このように”体質”を考えて処方する漢方薬を、症状のみ考えて服用するとどうなるか。
全く効果がなかったり、体調が悪くなることも考えられます。
そういう知識のもと、漢方薬を飲んでいただけたらと思います。