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老婆心

2017.04.05

先日読んでいた本に『老婆心』という言葉があり今までと視点が大きく変わりました。


この視点を変えるというのは非常に大切なことで、東洋医学・鍼灸医学をする、受けるどちらにも重要なことです。


 


”老婆心”意味は知っていると思いますが、


 


・年取った人が、クドクドと必要以上に世話をやくこと。


・必要以上の親切心


このような意味でとらえているとおもいます。


 


私の読んだ本には、


『…老婆心は正しくは”老婆心切”と書きますが、現在では”切”を省いて”老婆心”として使っています。…孫が一人前に成長する頃になると、すでに老婆はこの世の人ではありません。のちのち世話をしてもらおうという下心からの世話ではなく、最初から最後まで無心の心です』


 


”老婆心切”という言葉は景徳傳燈録という禅宗・仏教の本が出典です。


老婆心切の”切”には


 


・さし迫る


・慈しむ


といった意味があり、老婆の慈しむ心といった意味があるわけです。


私は往診をする中で、孫を思うお年寄りの気持ちに触れてきました。


それと同時に”老婆心”に困る息子・娘さんもいました。


 


お年寄りは自分が子育していた時の感覚だと思います。


今の子育てからしたら、お節介、迷惑なことかもしれません。


ですが、”老婆心切”には損得勘定がない。(…のかも笑)


といいた視点から接することが出来たら、きっと今よりいい関係が築けると思います。


 


視点を変える。


西洋医学では治らない、でも東洋医学なら治る。


同じものを異なる視点からみる。


これがとっても”大切”なんです。