
ここまでの話。
今回は東洋医学の腹診について。
当院では肩こりや腰痛、頭痛など、
どんな症状でも必ず腹診をします。
それは診断に欠かすことができない、
情報を得ることができるからです。
西洋医学の腹診では腹部にある内臓の観察のために行っていましたが、
東洋医学の腹診では、腹部にない内臓の観察もできると考えます。
昔の人たちがお腹に肺や心臓がないことはわかっていました。
鍼灸の経典と呼ばれている、「黄帝内経」(こうていだいけい)は、
諸説ありますが、紀元前200年頃には完成していたといわれます。
その中には腸の長さや胃の容量などがあり、
かなり詳しい解剖がされていました。
その解剖の知識がありながらも、
腹診をすることで肺や心臓なども観察できると考えたのです。