ここまでの話。
前回は鬼の二面性についてお話しました。
今日は鬼と節分について。
節分は「鬼は外、福は内」といい、鬼を追い出すために行います。
なんで鬼を追い出そうとしたのか。
悪役だから…としたら面白くないので、少し掘り下げます。
節分は一般的に春の訪れとされる「立春」の前日にあります。
これから春になる前日。
冬と春の間、大きな季節変化の境界(きょうかい)に節分はあります。
この節分に「鬼神」と言われ二面性(※境界的存在)がある「鬼」が盛んになると考えていました。
季節を超えて鬼が来ないようにするために鬼払いをしたわけです。
ここで追い払うだけでは二面性がないと思った人もいると思います。
後世「鬼」のイメージが悪役に偏ったため追い払われる鬼ですが、二面性は現代にも残されています。
奈良県吉野の天河大弁財天社や東京新宿区の稲荷鬼王神社では、
「鬼は内、福は内」と鬼を歓迎するところもあります。