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お酢が良く効く時と逆効果の時。

2023.09.04

先日、1年数か月ぶりにある患者さんからLINEがきました。

 

・体調は安定していたのだが、お酢を1杯、1週間飲んでいたら体調が悪くなった。

・お薬飲んでも症状が変わらない。

 

とのこと。

その方は以前、逆流性食道炎の症状で悩まれており、2か月程度の鍼灸施術で症状が安定し、無事卒業をした方です。

このような時は症状がでたきっかけになったものについて事前に知っておく必要があります。

 

まず、お酢の東洋医学的な特徴について。(※東方栄養新書引用)

・米酢は微温、麦酢は涼。

・健胃消食:食欲や消化を促す。

・活血:血液の粘り気を抑え、血の巡りを良くする。

・収斂止痢:下痢を止める。

・解毒:魚屋肉の毒を解消する。

とあります。

また、体質相性の解説には

・常にのぼせがある「肝陽亢盛」の方に適している。

・粘りのある脂肪をサラサラにするため、消化不良でお腹が苦しい「食積痰湿」の方は程度に食用するといい。

・「気滞うっ血」や「陽虚」の方にとっては、温めて気を巡らせることが必要なので、反対の働きをする酢はそれに不利。

との記載があります。

今回はお酢が合わなかったのことなので、その方に「気滞うっ血」や「陽虚」の状態があったかがポイントになります。

 

来院された時に問診をします。

・症状が悪化する前後で大量に汗をかくことがありましたか?(夏だからありそう!)

・暑い日が続いてますが、日常的に冷たいものを飲む機会がありましたか?(夏だからありそう!!)

・生活の中でストレスを感じることはありましたか?

などなど、問診をした結果、今回は新たにストレスを感じることがあったとのこと。

身体の状態を確認し、ストレスの問題を中心と考え、鍼をさせて頂きました。

 

お酢の効能として食欲や消化を助ける作用がある一方、万能ではないことがよくわかる例だと思います。

同じ逆流性の症状でも、お酢がいい作用する場合もあれば、悪く作用することもある。

当たり前の話で話ですが、専門的な知識がないと判断が難しい場合が多いように感じます。

困っている時はぜひ専門的な知識がある人に相談をしてみましょう!!