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不養生のトライアングルと東洋医学

2025.08.31

不養生のトライアングルと東洋医学


~意思力より環境と養生がカギ~


はじめに:企業の理論を生活に持ち込むと見えてくるもの


「不正のトライアングル」という言葉をご存知でしょうか。
企業や組織で不正が起こる理由を説明するためのフレームワークで、次の3つの要素から成り立ちます。


・動機(プレッシャー)


・機会(やろうと思えばできる環境)


・正当化(やってもいいと思える理由づけ)


この3つが揃ったとき、人は「普段ならしないこと」をやってしまう。
企業の不正防止ではとても有名な理論です。


…ですがこれ、実は私たちの日常生活――特に 生活習慣の乱れ(不養生) にもそのまま当てはまると思うんです。




不養生のトライアングル


夜中にふらっとコンビニへ寄るシーンを思い浮かべてみてください。


・動機:仕事で疲れた、ストレスが溜まった、寂しい


・機会:家の近くに24時間開いているコンビニ


・正当化:「今日はがんばったからご褒美」「明日から気をつければいい」


…そして気づけばスイーツとビールを手にレジへ。
これが 不養生のトライアングル が完成した瞬間です。


怖いのは「自分の中で納得できてしまう」こと。
だから繰り返され、習慣化してしまうのです。




東洋医学から見た「発散の落とし穴」


ストレス発散に甘いものやお酒、辛い料理に頼る人は少なくありません。
確かにその場はスッキリした気がします。


でも東洋医学的に見ると――


・甘いもの → 脾胃に湿をため、それが熱に変わる


・お酒 → 湿熱がたまりのぼせ・イライラを招く


・辛いもの → 発散はできるが潤いを削ぎ、陰虚を悪化させる


・食べすぎ → 消化を弱め、湿熱の停滞に


つまり「発散したつもり」が、実は体の中に 湿熱→陰虚→内熱 という悪循環を育ててしまうのです。




意志力に頼らないのが正解


では、この不養生トライアングルから抜け出すにはどうしたらいいのでしょうか。


多くの人は「もっと意志を強くすればいい」と考えがちですが、これは難しい。
なぜなら――


・ストレスゼロで生きるのは不可能(=動機は必ずある)


・コンビニやスマホを完全に避けるのは無理(=機会はどこにでもある)


・「ご褒美だから」と思うのは自然な心理(=正当化は誰にでも起こる)


つまり 3つすべてを無くすことはできないんです。


だから大切なのは「意志力で全部抑え込む」のではなく、 トライアングルのどこか一角を崩すこと
それだけで流れが変わります。




東洋医学が教える「崩し方」


ここで養生の知恵が役立ちます。


・動機を和らげる
 → 呼吸法、散歩、ストレッチでストレスを小さくする


・機会を減らす
 → 家にお菓子を置かない、夜はスマホを遠ざける


・正当化を封じる
 → 「今日はご褒美」ではなく「今日は体を労わる日」と言葉を置き換える


さらに食養生では――


・旬の野菜やきのこで脾胃を守る


・大根やはと麦で余分な湿をさばく


・白湯で代謝を助ける


小さな工夫を積み重ねることで、トライアングルが崩れ、不養生が減っていくのです。




まとめ:あなたの生活にトライアングルはありませんか?


「不正のトライアングル」が企業の不祥事を防ぐための考え方だとしたら、
「不養生のトライアングル」はあなたの健康を守るためのチェックポイントです。


・動機(ストレス)


・機会(環境)


・正当化(言い訳)


3つが揃えば不養生は簡単に習慣化する。
けれど、全部をなくす必要はありません。
どこか1つを崩す工夫を取り入れるだけで十分なんです。


東洋医学は「未病を治す」知恵を大切にしてきました。
あなたも、自分の生活にある小さなトライアングルを探してみてください。
そして一つでも崩してみる。
その瞬間から、体と心はもっと軽くなっていくはずです。