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中秋の名月 その3

2015.09.26

ここまでの話。

中秋の名月

中秋の名月 その2

 

今回は”月のうさぎ”について。

月にうさぎがいる話のもとはインドのお話からきています。

要約すると…

あるところにうさぎと猿と狐がいました。

その三匹は前世で行いが良くなかったと反省していると、目の前に老人が。

この老人は帝釈天が変身したものでした。

三匹はその老人を世話することを決めます。

猿は木に登り木の実や果物を。

狐はすばしっこく動き魚や貝を。

けれどうさぎは猿や狐のように老人にしてあげれません。

そこでうさぎは決心し、たき火に飛び込み自分の肉を差し出しました。

その行動に帝釈天は褒美として不自由のない月の宮殿に住まわせた。

 

とそんな話です。

ではなんで餅つきをしているのか?

それはうさぎが餅つきをしているのは、その老人に食べさせるためとしているそうです。

 

昔話からわかるように、月は褒美として住むような素晴らしい場所。

また、”収穫の祝い”として祝う対象の月。

月が満ちていく様子を、食物が実る・宮殿のような物に満ちている場所。

そんな風に考えたんだと思います。

 

鍼灸でも重要な患者さんほど月の満ち欠けを気にして治療をします。

満月に近づく時は、身体も力が満ちていきます。

新月に近づく時は、身体の力も弱っていく。

それによって治療方向性が変わっていきます。

 

東洋医学・鍼灸医学は日本人の生活や文化の中にあったことがよくわかります。