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新型コロナウイルスに対する予防診療

2020.03.18

先日、私が所属する(一社)北辰会から新型コロナウイルスに対する予防診療の方針が発表されました。

 

(一社)北辰会【新型コロナウイルスに対する予防診療の方針】

 

詳細については上記のリンクから見て頂けたらと思いまが、ここには東洋医学(中医学)の素晴らしい点が2つあると思います。

1つ目は、治療方針の確立が早いこと。

上記のリンクは中国が発表した、新型冠状病毒感染的肺炎診療方案(試行第四版)の内容となっていますが、この内容の発表はは1月27日になっています。

 

現在は第七版が3月4日の発表されていますが、特徴と治療方針については大幅な変更はありません。

問診や体表所見から陰陽の傾きを捉え、それが整うように治療する。

これはどんな”病”でも同じ。それが東洋医学の考え方です。

例え、ガンでも、自己免疫疾患でも、婦人科でも、肩こりでも同じなんです。

ですから、今回のように今まで発見されていない『新型コロナウイルス』に対しても、陰陽が整うように治療する。

それだけなんです。

 

この考え方が「ほんと???」と思う人がいるかもしれません。

以前は私自身が「ホント???」思っていたので、その気持ちはわかります。笑

ですが、東洋医学の健康の定義がそれなのです。

 

人間ドックや血液検査、MRIをして異常ない。

だから病気はありません!!という考えに近いのだと思います。

 

もう1つは『霊枢』五変(46)の話です。

 

”『霊枢』五変(46)では、斧や鋸で木を切るにあたり、木材の堅脆の違いによって切り易さが異なることを喩えとし、それはまたヒトにおいてもそれは同様であると論じている。

つまり、斧や鋸を「外界から受けるウィルス」と見立てた場合、木材の堅脆は各人の「正気の強弱」であり、切る、すなわち「感染」という条件が同じであったとしても、正気の強弱如何によって病情の軽重が異なる、ということである。

出典:(一社)北辰会 新型コロナウイルスに対する予防診療の方針”

ここにあるように、斧の強さ(切れ味)と木材の硬さの関係を例に、ウイルスと各々の体質(免疫力)の関係を表しています。

斧の切れ味によって、切れる木と切れない木があるように、ウイルスがいても、感染する人と、しない人がいる。

花粉症がわかりやすいと思います。

花粉が飛んでいても、何も症状がでない人、少し目が痒い人、鼻水・くしゃみがでて、下痢などの症状がでる人もいる。

これは花粉が悪いのではなくて、それを受ける側(人)の問題であり、その人によって症状が異なるわけです。

ですから、ウイルスに過度に怯えるのではなく、自分の体調を整えておくことが一番ということですね。

西洋医学で言うと免疫力やアレルギーといった考えができる前から、このような考えで治療・予防を行っていたわけです。

 

これからも新型コロナウイルスの感染問題が続くと思いますが、未知のウイルスに対抗するのではなく、自分の身体をより良い状態を維持することに力を注ぎましょう。