柏院予約

目的と手段

2016.10.18

鍼灸院にくる方は、何らかの症状・病気に悩んでいます。

それを解決する為に、鍼灸治療を選び受けに来ているわけです。

症状・病気を治す”目的”の為に、鍼灸治療を”手段”として選んでいるわけです。

 

ですが、治療をしていく中で変わってしまう場合があります。

私の経験談ですが、鍼灸整骨院に勤めていたころ、痛い所に鍼を刺していました。

鍼を刺し入れていくとツンっと響くことがあります。

その響きは独特でとても”効果が出そう”な感覚があります。

直後の症状の変化はこの響きがあった時、大きく感じることもあります。

ですが、次の日には症状が戻ってしまう。

 

何故なのか。

それは、その症状の本質を崩せていないからなのです。

目の前の響きと直後の変化に囚われて、いつの間にか「響きがないと効果がない」となってしまう。

そうやって病の本質から離れて行ってしまい、効果が得られず、

 

『鍼灸は効かない』

 

となってしまうわけです。

もちろんそうなってしまった一番の原因は私の未熟さ。

患者さんに正しく説明をし、導くことができなかったからです。

今ではその経験活かし患者さんを診ています。

 

この”目的が入れ替わってしまう”ことは他のケースでも多くあると思います。

本当の”目的”は何なのか。それに適した”手段”は何なのか。

いつの間にか目的が入れ替わっていないか。常に考える。

 

もちろん病気を治す目的なら、鍼灸治療を手段にすることをおススメします。