~欧米と日本の現状から学ぶ、西洋医学・東洋医学の視点~
コンビニの総菜パン、カップ麺、スナック菓子、甘い飲み物。
仕事終わりに食べるコンビニスイーツ。あの背徳感まじりの美味しさ。
手軽でおいしくて、つい手に取ってしまいますよね。
でも実はこれら、「超加工食品(Ultra-Processed Foods, UPFs)」というグループに分類されます。
欧米では肥満や生活習慣病の大きな要因として社会問題になっているのに、日本ではまだ危険性が広く知られていません。
今回は、
・「超加工食品ってそもそも何?」
・「世界と日本で何が違うの?」
・「西洋医学と東洋医学、それぞれどう見てる?」
このあたりを整理してみたいと思います。
一言でいえば「自然な姿を失って、工場で再構成された食品」のこと。
主に使われているのはこんな原料です:
・精製糖(白砂糖、異性化糖など)
・精製油脂(植物油、パーム油など)
・精製小麦粉やコーンスターチ
・加工タンパク質(大豆たんぱく、小麦グルテン、乳たんぱく)
・添加物(香料、着色料、保存料、甘味料、乳化剤など)
製造の流れをざっくり言うと、
①原料をバラバラに分解 → ②狙った割合で再構成 → ③高温加熱や押し出し成形 → ④香料や着色料で「おいしさ」を演出 → ⑤保存料や特殊包装で長持ち化。
たとえば「異性化液糖」。
トウモロコシから抽出されて、液状に加工され、冷たいアイスでもしっかり甘味を感じられるよう工夫されています。
(NHKのドキュメンタリーでも取り上げられていましたね。)
※ヒューマンエイジ 人間の時代 第3集・食の欲望 80億人の未来は
・総エネルギー摂取量の 50〜60% がUPF由来。
・肥満率は米国成人で 約42%。
・糖尿病や心血管疾患が急増。
・特に低所得層では「安い・便利」なUPFが中心で、健康格差が広がっている。
・摂取割合は 30%前後 と欧米の半分程度。
・ご飯・味噌汁・魚・野菜などの「未加工食品」が食卓に残っている。
・成人肥満率は 約4〜5% と低い。
・ただし、都市部や若年層は欧米化が進行中。今後はリスクが増える可能性あり。
和食の食事としてのバランスの良さと、煮物や焼き魚など”食べ物の形が残ったまま”提供される点が、摂取割合を抑える要因になっていそうです。
UPFは「おいしさと便利さの裏にある健康リスク」が大きいと考えられています。
・脳の報酬系を刺激:甘味+塩味+脂質の組み合わせで「もっと食べたい」が止まらなくなる。
・満腹感の遅れ:柔らかく加工され、咀嚼が少なくなる → 早食い → カロリー過多。
・栄養不足の錯覚:高カロリーでもビタミン・ミネラル不足 → 体が「まだ足りない」と追加摂取を促す。
・血糖値の乱高下:高GI食品で急上昇 → インスリン分泌 → その後の急降下で空腹感 → 過食へ。
・腸内環境の悪化:添加物+食物繊維不足 → 腸内細菌叢の乱れ → 炎症や生活習慣病リスク上昇。
結果として、糖尿病・心血管疾患・肥満・認知機能低下にまで関わる可能性があると言われています。
東洋医学の視点だと、UPFは「甘・油・塩が過剰」「高温加工で熱性」といった性質を持ちます。
特に脾胃・腎・肝への負担が大きいと考えられます。
典型的な流れはこんな感じ:
・脾虚湿困:甘味・油脂の摂りすぎで脾胃が弱る → 体内に湿がたまる。
・湿熱内蘊:停滞した湿が熱化 → 体の重だるさ・肌荒れ・粘っこい便。
・痰濁阻滞:さらに進むと痰濁となり、めまい・胸のつかえ・肩こり。
・陰虚内熱:慢性化すると津液(体の潤い)が消耗 → 口渇・寝汗・のぼせ・不眠。
つまり、UPFは「湿熱」や「陰虚」を作りやすく、慢性的な体調不良の土台になりやすいと考えられるのです。
超加工食品は、西洋医学から見ても東洋医学から見ても「体に負担をかけやすい食品群」。
・西洋医学 → 代謝やホルモン、腸内環境を乱し、生活習慣病リスクを上げる。
・東洋医学 → 湿熱や陰虚を作り、慢性的な不調につながる。
大切なのは「ゼロにする」ことではなく、量や頻度を意識的にコントロールすることです。
そして、自分の体質や季節との相性を考えながら選ぶこと。
多角的な視点を持てば、ただの“食べ物選び”が、自分の健康を守る大きな力になるはずです。