暑い日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか?
東洋医学のバイブルである”黄帝内経”には、季節ごとの養生法が書いてあります。
ここに書いてある養生法の目的は、『病気にかからないようにする』ことであり、東洋医学の真骨頂である”未病治”に重点を置いたものです。
ここでは、『〇〇を食べなさい!』などでなく、どのような生活をすることがいいのかを書いてくれています。
夏にどんな生活をするといいかというと...
「夜は夜更かしをすることなく、朝早くに起床して、太陽を嫌うことなく、日光を浴び発散をさせることが大切である。日陰にのみに入って暑さを避けるような行動に終始してはいけない」
暑い季節に、日陰の涼しいところばかりにいることを注意しています。
現代ではエアコンがあるので、日陰にいるレベルの話ではありませんね。(苦笑)
涼しい部屋にいるだけの生活をして、太陽の日を浴びず、汗をかかない生活に対して注意をしています!
私のかってな解釈ですが、暑い時間に外に出なさいといっているわけでなく、早起きをして外に出ることをおススメしているように感じられます。
さて、この話には続きがあります。
「養生法に反した生活を熱を発散させずにいると、心を傷つけたり、秋になってから発熱と悪寒を繰り返す風邪になるよ!」
※黄帝内経素問「四気調神大論篇」意訳
心が傷つくというのは、鬱々とてきたりイライラしやすくなるということ。また、秋に少し特徴的な風邪になるといっています( ゚Д゚)
病気になる前にどのような生活をしていたか。という東洋医学の視点ならではの助言。
一般的には原因と考えないことでも、東洋医学の立場で考えると原因になることは多くあります。
例えば、10月に発熱と悪寒を繰り返す悩みで来院された場合にする問診は…
『夏にエアコンの効いた家の中にばっかり過ごしていましたか?』
とかになり、患者さんからしたらわからん問診になってしまうのです(-_-;)
なので、一見聞かれている理由がわからなくても耳を傾けて真剣に答えてくれると助かります<(_ _)>
今回は東洋医学の夏の養生法について簡単にですがご紹介させていただきました。
暦の上では明日が立秋となり、秋となりまが、まだ夏の養生法は有効ですので生活の中に少しでも取り込めるといいと思います。