秋風が心地よくなってきて「ようやく涼しくなった〜!」と喜んだのも束の間、突如として襲いかかる激しいくしゃみと、蛇口が壊れたかのように止まらない透明な鼻水。目や喉もムズムズ痒い……。
「え、春のスギ花粉が終わったと思ったら、秋もなの!?」と絶望している方、めちゃくちゃ多いんじゃないでしょうか。ブタクサやヨモギの仕業とはいえ、本当にツラいですよね(泣)。
一般的には「秋の草本花粉に対する免疫の過剰反応」と説明されますし、「アレルギー体質だから毎年薬を飲むしかない」と思われがちです。
ですが東洋医学の視点で見ると、実はこれ、「身体が壊れて暴走している」のではなく、「夏の間に溜め込んだゴミ(冷えと余分な水分)を、身体が必死に追い出そうとしている超健気な防衛反応」なんじゃなかろうか、というワケです(;゚Д゚)。
・・・う~ん、どういうことか詳しく解説しますね。
東洋医学では、秋は呼吸器や皮膚のバリア機能を司る「肺(はい)」の季節とされています。この「肺」は、体表に「衛気(えき)」という目に見えないバリアを張り巡らせて外敵から守ってくれる、めちゃくちゃカッチョイイ防衛隊なんです。
じゃあ、なぜそのバリアが破られて秋に大惨事が起きるのか? 原因はズバリ、「夏の過ごし方」にあります(苦笑)。
・夏のツケ(胃腸の冷え)
猛暑で冷たいビールやアイス、ジュースをガブ飲みし、冷房で身体を冷やし続けると、胃腸(東洋医学では「脾胃(ひい)」と呼びます)がダウンします。
・水の渋滞
東洋医学には「脾(ひ)は生痰(せいたん)の源、肺は貯痰(ちょたん)の器」という名言があるんですが、要は胃腸で処理しきれなかった余分な水分(水湿)が、呼吸器である「肺」にチャプチャプと溜まり込んじゃうんです。
・秋の冷風で強制排出
そこに秋の冷たく乾いた風が吹き込むと、バリアが弱った肺がパニックを起こし、「うわー!邪魔な水を出せー!」と透明な鼻水やくしゃみで一気に外へ吹き飛ばそうとします。
つまり、花粉症の症状は「身体が冷えと湿気を大掃除しようとしているサイン」なんじゃなかろうかと思うワケです。先人たちの身体の観察眼、スゲエ!と唸っちゃいますよね(*‘∀‘)。
となると、やるべきことは「薬で力づくで症状をフタする」ことではありません。身体が「もう大掃除(くしゃみ・鼻水)をしなくて大丈夫だよ」と安心できる体内環境を作ってあげることです。
アプローチはとてもシンプルで、以下の3ステップで進みます。
1.胃腸を温めて「水の蛇口」を閉める
胃腸を元気にすれば、そもそも余分な水分が体内に溜まらなくなります。鼻水の「原料」を根本から断つイメージです。
2.肺のバリア(衛気)を張り直す
肺を潤して元気にすることで、外から花粉が飛んできても「はいはい、通しませんよ〜」と平然と跳ね返せるようになります。
3.身体の奥底(腎の陽気)を温める
生命力の根源である熱源を底上げして、気温差や気圧の変化にビクともしないタフな身体を作ります。
「花粉症という病名」に縛られる必要はありません。東洋医学ではその人の今の状態(「証(しょう)」と呼びます)を診るので、胃腸が重いタイプなのか、乾燥が強いタイプなのか、冷えが強いタイプなのかに合わせて整えていけば、身体はちゃんと応えてくれます。
「じゃあ具体的に今日から何をすればいいの?」という話ですよね。
いきなり完璧を目指さなくて大丈夫なので、まずはハードルの低いところからやってみましょう(゚∀゚)!
・冷たい飲み物をやめて「白湯」にする
これだけで胃腸の冷えがかなりリセットされます。生姜、ネギ、シソなど温める薬味を料理にプラスするのも最高です。
・「三つの首」を冷やさない
首元・手首・足首は冷えの侵入口です。夜はシャワーで済ませず湯船に浸かって、しっかり芯まで温まりましょう。
まずは今夜しっかり湯船に浸かって、温かいお茶でも飲むところから始めてみてください。