
ここまでの話。
今回は”因人制宜(いんじんせいぎ)”について。
因人ですから、治療を行うのに”人”を大事にしているということ。
少しわかりにくいと思うので、補足します。
例えば、西洋医学では腰痛と診断されたら痛み止めや湿布。
風邪だと抗生物質や咳止め。
このように症状や病名に対して対処法(薬)が決まっていますよね。
ですが、東洋医学では異なります。
「どんな人が腰痛・風邪になったのか。」
これが大切になります。
老人の腰痛と青年の腰痛。
小児の風邪と妊婦の風邪。
老人は体力がないし、小児は病の発展も活発で早い。
このように、”どんな人が”かがとても大切になるわけです。
それによって鍼灸で治療する経穴(ツボ)や注意するところが異なってくるわけです。
鍼灸治療では”時・地・人”の三因を考慮して治療をしていることが少しわかったと思います。
これを理解し、意識しておこなった時に「オーダーメイドの治療」になるわけです。
三因制宜については終わり。