
ここまでの話。
今回は万葉集の話。
万葉集の歌の中にウナギが登場します。
昔の日本人にとってウナギはどのような食べ物なのか見えてきます。
「石麻呂に 吾物申す 夏痩せに 良しといふ物ぞ 鰻漁り食せ 」
”石麻呂さんに言ったんだよね。夏痩せに良いからウナギをとって食べなって”
「痩す痩すも 生けらばあらむを 将やはた 鰻を漁ると 川に流るな」
”痩せてても、生きていればいいんだらか、ウナギ取ろうとして川に流されないでね”
by 佐藤意訳
この2つの句は万葉集の編纂に深く関わったとされている大伴家持(おおともの やかもち)の作品。
読んでわかるように、奈良時代にはウナギが”夏痩せに良い”とされていたことがわかります。
現代ではビタミンが多いなどがわかっています。
が、そのはるか前から経験的にウナギの栄養が豊富とわかっていたようです。