最近読んで楽しい本があったので紹介します。
オリゲン・ヘリゲルの弓と禅です。
オリゲン・ヘリゲル氏は哲学博士の学位を持ち、1924年に東北帝国大学講師になります。
そこで弓道に出会い、弓聖と言われる阿波研造(あわけんぞう)に弟子入り。
そこでの出来事、体験を記した本になります。
その中で、師匠である阿波研造はオリゲンに”無我”になることを求めます。
そこでオリゲンは
「”無我”では射ることができない。私が射らずに誰がするのか?」
と尋ねます。
すると、阿波は、
「”それ”が射るのです。”それ”が満のを待ちなさい」
そう答えます。
オリゲンもひかずに、
「”それ”ってなんですか?誰ですか?」
そう尋ねると、
「それがわかった時には私を必要としません」
こう答えられてしまうのです。
後日、オリゲンは負けずにさらに尋ねようと決心しますが、
「尋ねないで稽古しなさい」
と、何度もいわれた言葉しか引き出せないと思い、尋ねず稽古に打ち込んでいきます。
このような経験の中で、弓道とは競技ではなく、”道”であると感じ。
また、禅との関係を感じていくことになる。
……そのようなお話の本です。
いや~耳が痛い。(笑)
私も尋ねずに稽古します。
汎用性が高い内容だと思うので、どんな職業の方にもおすすめします。
興味がある方はぜひ。