
ここまでの話。
歴代の鍼医・漢方医たちは手首の拍動を感じた時、
西洋医学的な心臓の鼓動だけに囚われず、
大きな世界を広げていきました。
その1つが前回お話をした
脈の状態を約30種類に分類することです。
それは細かく、細かく分けていく作業。
30種類に分類する中で、もう1つ大きな観点を失いませんでした。
それは「全体感」です。
脈を診ることで全身を診ていると考えたわけです。
脈が全身の縮図。
これを理解しやすい例えは、足の裏を押すと胃が悪いとかありますよね。
それです。
手首の脈で全身を感じる。
少し不思議に感じるかもしれませんが、
これも昔の人の経験。
現代の私も経験し、実感しています。