ここまでの話。
今回は鍼灸治療における”戦術”について。
戦術とは戦いに勝つための戦地で兵士の動かし方など、実行上の方策のこと。
ですから、鍼灸治療でいうと
「どこの経穴(ツボ)に鍼をするか」
ということになると思います。
身体を良くしようとする力、自己治癒能力を兵隊とすると、それをどこに振り分けるか。
それが、「どこの経穴に鍼をするのか」というわけです。
例えば、患者さんが頭痛、胃の痛み、便秘、不眠といった症状があった場合。
頭痛に効くように、胃にも、便秘に…っとそれぞれに対して、効果がある筋肉や神経、経穴に鍼をする。
それそれの場所に兵隊を送る戦術をとったということです。
で、戦いの結果、頭痛は良くなった、胃は変わらない、便秘は…と評価をして、次はここに鍼をして…
とするわけです。
この戦術で勝つ戦いもあると思います。
ですが、私には効率的な戦術とは思えません。
当院のやり方は、病の本質を明らかにして少数鍼で治療すること。
先ほどのように頭痛、胃痛、便て、症状それぞれの関係性がある場合は、その大本の原因にアプローチをします。
例えるなら、兵隊をその1点に集中して攻めるわけです。
この戦術が功を奏した時、驚くような効果を発揮します。
また、失敗してよっくならなかった場合、その”戦術”が悪かったと明確にわかります。
ですから、”戦術”つまり使う経穴を変えればいいわけです。
少し話がズレましたが、鍼灸治療において”戦略と戦術”
大切なことが少しでも伝わればと思います。