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鬆(す)が入ると骨粗鬆症 

2017.04.26

日本に約1100万人いるとされている骨粗鬆症(こつそしょうしょう)。


この病気は骨がスカスカになる病気で、高齢者で特に女性に多いとわれています。


原因としてカルシウム不足や運動不足、女性ホルモンの低下などがあげられています。


(骨粗鬆症について詳しく知りたい方はコチラ


 


この骨がスカスカになる状態は、とある野菜が起こる変化に似ています。


 


それは”大根に鬆(す)が入る”という変化です。


大根は保存状況が悪いと、芯がスカスカになってしまうそうです。


昔、雪国では大根の葉っぱを切り、穴を掘って保存していたそうです。


この話は往診先のおばあちゃんに教わった話なんでが、とても面白く感じました!


 


大根の鬆が入る原因は水分が葉っぱに奪われること。


これを言い換えると…葉っぱが伸びるという陽気が盛んになると、水分という陰気が不足する。


だから、その葉っぱを落とし、湿気(水・陰気)がある地中で保管する。


東洋思想・東洋医学的にみた場合、実に理にかなっています。


 


『大根に鬆が入らないように、葉っぱを落とし、地下で保存する』


 


これ、骨粗鬆症の予防や治療に応用ができます。


人間の身体でいう葉っぱ。


これは、頭を使うこと、悩み・ストレスと言い換えられます。


人間の身体でいう地下で保存する。


これは、充分な睡眠・バランスのとれた食事と言い換えられます。


 


そして余分な葉っぱ(陽気)を取り除く経穴に鍼をして、水分(陰気)を養う経穴に鍼をする。


そんな鍼灸治療をすれば、骨粗鬆症の予防や治療が出来るわけです。


実際、私の臨床経験においても治療経過の中で骨密度があがったこともあります。


 


骨粗鬆症の予防、骨密度の上昇…これはもう若返る鍼ですね(笑)