― 問診で見つかる“治る力” ―
病院の検査では異常がないのに、食欲が戻らない。
そんな方に多いのが「機能性ディスペプシア」など、体と心のバランスの乱れによって起こる不調です。
当院では、初診にじっくり時間をかけ、症状の背景や体質を丁寧に伺うことから始めます。
少し前ですが、このような口コミをいただきました。(以下引用)
4カ月前からひどい食欲不振と胃痛、膨満感で体重が10キロ減少するも、病院で検査しても異常なし。やっと機能性ディスペプシアと分かりネットで鍼治療が良いと分かりました。初めは地元の治療院が出てきたので1ヶ月通いましたが少しよくなるもののあまり話も聞いてもらえず治療方針にも疑問が多く。あちこち調べて口コミも読んでこちらを見つけました。
ネットで予約すると口コミの通り問診票6枚を印刷して書いて持って行きました。最初の問診は1時間半くらい時間かけてお話を聞いてくださり、通っていた地元の治療院も否定せずに親身になってくださるのを感じました。実際に通い始めてすごくありがたかったのは先の見通しを伝えてくれたことです。調子よくなると食べ過ぎでまた不調になるのですが、せっかく胃が良くなろうと頑張っているのに消化することに力を使うとなかなか治らないから、我慢すること。胃や身体を慣らしていくことや、調子悪くても腐らずにと言ってくださり、我慢することができるようになると、食欲が戻って来ました。たくさんの患者さんを治療されて知識も豊富です。そしてなにより治療中は芯からリラックスできています。ほんとに良い治療院を見つけられて良かったです。ありがとうございます。
同じ“食欲不振”でも、その中身は人によってまったく異なります。
空腹を感じないのか、食べたいのに食べられないのか、少し食べると苦しくなるのか。
原因も「胃の冷え」だったり「ストレスで胃が緊張している」だったりとさまざま。
問診では、こうした違いを一つずつ確認していきます。
話すうちに患者さん自身が「そういえば食べたあとより、食べる前がつらいかも」と気づかれることも多い。
この“気づき”こそが、回復の第一歩です。
この方も、治療を重ねる中で少しずつ回復の感覚をつかまれていきました。
9月中旬に集中治療を開始し、6回目の来院時には「普段の8割ほど食べられるようになった」とのこと。
11月現在は、和食なら問題なく食事はできます。パスタや油っこいものを食べるために施術を継続しています。
発症から半年以内という比較的早い段階で来院されたことも、
回復のスピードを後押しした要因のひとつと考えられます。
ただし、これは一つの経過であって、すべての方に同じように当てはまるわけではありません。
症状の背景、体質、生活環境――それぞれが異なるため、効果の出方にも個人差があります。
大切なのは、「焦らず、自分の体のペースを尊重すること」。
治るというのは、“戻す”というより“体を慣らしていく”プロセスなんです。
治療をしていると、こんな傾向を感じます。
どんなに体質が違っても、「やらない方がいいこと」には共通点が多いんです。
たとえば――
・食べすぎる(胃がまだ回復途中なのに負担をかける)
・寝不足になる(消化機能を司る脾胃の働きを弱める)
・焦って治そうとする(気が滞って回復を妨げる)
一方で、「したほうがいいこと」は人によって違います。
冷えがある人には温めることが必要ですが、熱がこもるタイプには逆効果。
だからこそ、最初の問診で「何を避け、何を選ぶか」を一緒に整理することがとても大切なんです。
「治療を受けて変化を感じる」というのは、単に症状が軽くなるというだけではありません。
自分の体がどういうときに楽で、どういうときに負担がかかるかが分かってくる。
それが、再発を防ぐ最大の力になります。
治療を通じて、「自分の体の声を聞く感覚」を取り戻す。
そのプロセスに寄り添うことが、私たちの役割だと思っています。
今回の口コミを通して改めて感じたのは、
**「我慢」=「耐える」ではなく、「体を育てる時間」**だということです。
症状がつらいときほど、早く治したくなる。
でも、体にはそれぞれのペースがあります。
焦らず、少しずつ慣らしていく過程そのものが、治る力を引き出すプロセスです。
一人ひとりの体は違っても、共通して言えることがあります。
「しないほうがいいこと」を減らすだけで、体はちゃんと回復の方向へ動き出します。
その小さな変化を一緒に見守りながら、治る力を育てていく――
それが、私たちが大切にしている治療のかたちです。