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暴雨と東洋医学 その2

2017.08.08

ここまでの話。


暴雨と東洋医学 その1


 


前回は暴雨を起こす台風の勢力が強くなあるには、温かい海水で出来た水蒸気が必要といった話でした。


台風に関わらず、スコールが起こるには海水が温められ、水蒸気が必要です。


ですから、暴雨を起こすには一定の温かさが必要というわけです。


 


では、今回は東洋医学の立場で考えてみましょう。


私は気象のことは詳しくなく、こっちの知識からの理解が先でした!


 


「暴雨を起こす」


 


これを身体でいうなら”大量の水を動かす”と言い換えられ、身体の生理現象でいうと”汗”や”尿”になります。


浮腫みが酷い、腎不全や心不全で尿が出にくい。


そんな時は、発汗や排尿で身体の余分な水を排出しないといけません。


 


漢方薬で排尿を促すことで有名な薬に「五苓散(ごれいさん)」という漢方薬があります。


この漢方の中には、


 


沢瀉(タクシャ)、猪苓(チョレイ)、蒼朮(ソウジュツ)、茯苓(ブクリョウ)、桂皮(ケイヒ)


 


の5つの生薬が入っています。


この中で最初の4つ、沢瀉、猪苓、蒼朮、茯苓は水を動かす作用があります。


ですが、桂皮だけは異なり温める作用があります。


水を動かす作用と身体を温める作用。


これが合わさった時に、排尿が促されるのです。


 


私は気象のことは詳しくなく、こっちの知識からの理解が先でした!


水を動かすには、温めることも大切。


これとっても大切なんです。


 


自然界の暴雨が起きるメカニズムに”温かさ”が必要だったように、


身体の排尿を促すメカニズムにも”温かさ”必要なのです。


 


梅雨にはシトシトとした雨。


夏季にはドシャ降りの雨。


この違いは”温かさ”であり、人間の身体も同じなんです。


 


さて、暴雨と東洋医学として説明できたでしょうか。


かなり無理がある感じもしますが、終わり。